群馬の民家火災 6歳園児不明に言葉失う(産経新聞)

 焼け落ちた民家から見つかったのは、幼い子供を含む3人の遺体だった。9日未明、群馬県桐生市の自営業、瀬谷光司さん(59)方の民家が全焼した火災。たまたま瀬谷さん方に遊びに来ていて、行方不明になった孫の高田朱莉ちゃん(6)は前日の幼稚園で、冬休みの家族との思い出を絵に描き始めたところだったという。「冬休みの思い出、続きはまた書こうね」。その「続き」には、祖父母宅の思い出を描くはずだった。その矢先の火事…。親族らは言葉を失った。

 近くの住民が瀬谷さん方から火が出ているのを見つけたのは9日午前2時半ごろ。民家の中央部分からあがっていた火柱は5〜6メートルほどに達するなど、目撃した瀬谷さんの兄、角司さん(61)は「もう手がつけられない状態だった。石油ストーブもたばこを吸う人もいないのに、何でこうなるの」と振り返る。

 地元の消防が懸命の消火活動を行ったが、冷たい夜風の影響もあり、鎮火までには約1時間を要した。そして…。焼け跡から3人の遺体が発見された。

 県警は、玄関付近から見つかった女性の遺体を瀬谷さんの妻、美和子さん(60)と確認。残る2遺体は炭化が激しく、その場での確認はできなかったが、行方不明になっている瀬谷さんと朱莉ちゃんとみられるという。

 朱莉ちゃんは近くで両親と妹の4人で暮らしていたが、週末ともなると祖父母宅に泊まりに来て、2人に甘えていたという。祖父母も日々成長していく孫の姿を目を細めて楽しみにしていた。

 瀬谷さんの別の兄、精吉さん(63)は「本当におじいちゃん、おばあちゃん子だったんですよ。時間があるときは、いつも遊びに来てね…」と言葉を詰まらせる。

 今春から小学校にあがるはずだった朱莉ちゃん。幼稚園最後の「冬休みの思い出」に、妹とクリスマスツリーを囲む様子を絵に描いていた。幼稚園の担任、福島幸枝さん(38)が「何を描いているの」と朱利ちゃんに尋ねると、「家族の絵。続きは(来週の)火曜日に描くの」と元気に応えていたという。

 だが…。絵の「続き」は完成されないまま…。福島さんは「『今度、お母さんがランドセルを買ってくれるの』と喜んでいた。ランドセルを背負わせてやることができれば…」と肩をふるわせた。

【関連記事】
夫婦と6歳孫か 民家全焼で3人死亡 群馬・桐生
「新年早々ひどい」母娘は前日ディズニーランドに… 大田区の3人死亡火災
横浜でビル火災、2人死亡 たばこの不始末か
ひとり暮らしの男性焼死か 山梨で民家火災
民家火災で男性1人死亡 身元の確認急ぐ 兵庫・西脇

不知火
武蔵野王子
競馬サイト
債務整理
ショッピング枠現金化

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。